2011年12月29日木曜日

ノースリーブス 8thシングル-ペディキュアday

お久しぶりです。

ブスの三人組…失礼しました。ではなくて『ノースリーブス』の3人組から新曲が出てますので思ったことをつらつらと語っていこうと思います。(no3bファンの皆さんm(_ _)mだって、優子がそう紹介してたんだもん!)

まず冬らしくないアゲアゲなポップチューンな楽曲ですね。やはり冬でもノースリーブなんですかね。

サビの最高音はHi Eとなっていて、「会いたかった」や「ヘビーローテーション」の最高音がHi C#であることを踏まえると、今回はなかなかカラオケで歌うのが大変かもしれません。椎名林檎、aikoの曲は高そうですが、Hi Eまである曲というのはそんなに無いかなと思います。

JUDY AND MARYのボーカルYUKIならこのくらいはガンガン出てくると思いますが、そのくらい歌うのは難しいでしょうね。

それでは早速コードにしてみましょう!


今回使われているのはAメジャーです。ギターでは比較的弾きやすいためバンドサウンドでかなり多く用いられます。

【Aメジャー】※三和音表記
|A |Bm |C#m |D  |E |F#m |G#m-5 |
|I  |IIm  |IIIm  |IV |V |VIm  |VIIm-5 |


[前奏]
Aメロとほぼ同じ

[Aメロ]♪「心のどこかに~」
|A |AM7onG# |Em/G    |F# |Bm|E |Bm|E|
|I   | IM7/VII  | I7/VII♭|VI7|IIm |V|IIm|V|


♪「こういう感情って~」
|A |AM7onG# |Em/G    |F# |Bm|E |A|
|I   | IM7/VII  | I7/VII♭|VI7|IIm |V|I |




[Bメロ]♪「ずっと恋なんて~」
|E |F#m|E |F#m|
|V |VIm |V |VIm|


♪「そうあなたと~」
|Bm|C#m|D|%|G#m7-5|Cm|
|IIm|IIm |IV|  |VIIm7-5|IIIm|


[サビ]♪「お気に入りのサンダルで~」
|D|E |C#m|F#m|Bm|C#m|D|C#|
|IV|V|IIIm |VIm |IIm|IIIm |IV|III|


♪「まだ季節は早いけど~」
|D|E|C#m|F#m|Bm|C#m|D  |E|A|
|IV|V|IIIm |VIm |IIm|IIIm |IV|V|I|


全体のコード進行はこんな感じです。

余談ですが、ギターコードツール Guitar Chord Tools http://www1.bbiq.jp/~wibu/guitar-chord/を使えばカポなどを用いなくても、簡単に転調してギターで弾くことができますので、ぜひコード進行をコピペして使ってみてください。

まずはAメロから見て行きましょう。


[Aメロ]
|A |AM7onG# |Em/G    |F# |Bm|E |Bm|E|
|I   | IM7/VII  | I7/VII♭|VI7|IIm |V|IIm|V|


おやっ?ミタことがありますね。(家政婦のミタの影響で「見た」がミタになってしまいました)
よーく使われる『ベース下降タイプのクリシェ』です。以下のページでも触れていますのでぜひご覧下さい。
Code Guess: AKB48 22ndシングル(Type-B収録)-アイスの口づけ http://code-guess.blogspot.com/2011/07/akb48-22ndtype-b.html

Aメジャーですから前回も取り上げたイエモンの追憶のマーメイドのサビ部分と全く同じ進行になります。お気づきでしたでしょうか?
ですが、今回はAメロに使うことによって「アイスの口づけ」の時のようにBOOWYのパクリと言われずに済んでいます。

後半のツーファイブは連続して何回も使うことが出来る魔法のコードです。(藤巻先生曰く)ツーファイブだけで一曲作ってみてはいかがでしょうか。たぶん一生終わりませんが。



[Bメロ]♪「ずっと恋なんて~」
|E |F#m|E |F#m|
|V |VIm |V |VIm|


♪「そうあなたと~」
|Bm|C#m|D|%|G#m7-5|C#|
|IIm|IIm |IV|  |VIIm7-5|III |


ん~刺激的。ハーフディミニッシュからIIImではなくてIIIにしてドミナントモーションを作ってVImに着地と。
見せかけて次のサビ頭見てください。




どぉぉぉぉーん



[サビ]♪「お気に入りのサンダルで~」
|D|E |C#m|F#m|Bm|C#m|D|C#|
|IV|V|IIIm |VIm |IIm|IIIm |IV|III|



えええ!!!!まさかのサブドミナントのIVからスタート。4536の進行を繋げてきます。
後半は一音づつベースラインが駆け上る進行からの…


同じパターン!!!(当然か)

♪「まだ季節は早いけど~」
|D|E|C#m|F#m|Bm|C#m|D  |E|A|
|IV|V|IIIm |VIm |IIm|IIIm |IV|V|I|




この着地の衝撃は個人的に尻もち級なのですが、みなさんはどう感じましたか?
たしかにトニック(Iの和音)から始めると普通でつまらない気もしますな。逆にこのくらいの「ガツン感」が無いと耳に残らないような気もしますね。


どうせなら大サビの進行はちょっぴりスパイスを効かせて、IIIの後に無難にVImにつないで、そこからクリシェで下がっていくとかにすると、違った展開感が出そうな気がします。
Aメロで使った進行ですので、大サビにも使ってみたりすると統一感的にもいいと思いますし、同じメロディーでも印象がかなり違ってくるので楽しいと思います。


ってお前何様だよ。(あくまで個人的見解です)

2011年12月17日土曜日

ビートルズ「ハード・デイズ・ナイト」の真相はどっちだ!?

久しぶりに面白いニュースがありました。ビートルズはアイドルではないですが、アイドル並みの人気を博したスーパーバンドですので取り扱っても良いでしょう。

ビートルズのハードデイズナイトのイントロのコードがついに分かった!(動画) : ギズモード・ジャパン
http://www.gizmodo.jp/2011/12/post_9763.html

ビートルズの「A hard day's night」の冒頭のコードは長年の謎でしたが、実は、数年前カナダの数学者がこの謎を最新の音響分析によって解明したたことがあります。
ビートルズの名曲 「 A Hard Day's Night 」 冒頭の音の 謎 を数学者が 解明 - (*゚∀゚)ゞカガクニュース隊 (http://www.scienceplus2ch.com/引っ越しました) http://scienceplus2ch.blog108.fc2.com/blog-entry-324.html

しかし今回の記事を見るとジョージ・マーティンが弾いたとされたピアノの音については全く触れられていないので、個人的にはやはりどちらが正解なのか悩むところです。

さあこうなると真相はまたしても闇の中です。

ビートルズのソースコードを聞かせてもらったということであるならば、ピアノのパートも聞いているはずなので確実にピアノが入っていることが分かるはず。

しかし今回の記事にピアノのことは一切触れられていない。ということはピアノが入っているという科学的考察とは矛盾してしまう。

またまたビートルズファンにとって謎が深まりますね…

とりあえず、今回CBCラジオのランディ・バックマン(Randy Bachman)氏が聞いたというコードは次の通りです。

  • まずジョージ・ハリスンの12弦ギターが次のようなコード(Fadd9onGとでも言えるだろうか)を鳴らす。

  • 次にポール・マッカートニーはベースでDを弾く
  • ジョン・レノンはDsus4を弾く

今回どちらが正しいのか打ち込みで作って見ましたがどっちのほうが正しいのかやっぱり分かりません。

みなさんもぜひ聞いてみてください。打ち込みだとミックスの関係で逆にわかりませんが…


1回目:ランディ・バックマン(Randy Bachman)氏が聞いたコードver
2回目:ダルハウジー大学ジェイソン・ブラウン教授がコンピュータ解析したコードver
3回目:冒頭コード部分のみランディー・バックマンver
4回目:冒頭コード部分のみジェイソン・ブラウンver

A hard day's night by datch3-

個人的にはやはりピアノが入ってるのかなと思いますが…いかがでしょうか?

さて、ランディー・パックマン氏は何かを隠しているのでしょうか。それともアビーロード・スタジオを管理している、ジョージ・マーティンの息子ジャイルズ・マーティン氏の思い違いでしょうか?
それともまた最新の科学的な分析が間違っているのでしょうか。人間の耳では判別できない世界ですが、ビートルマニアのみなさんにとっては重大な関心ごとです。

またまた謎深い話になっています。早くポール・マッカートニーに聞かないといけませんね。


【参考URL】
ビートルズのハードデイズナイトのイントロのコードがついに分かった!(動画) : ギズモード・ジャパン 2012年12月16日14:16分参照
http://www.gizmodo.jp/2011/12/post_9763.html

2011年11月13日日曜日

【音楽家になる】アレンジャーになるには?

アレンジャーとは編曲家のことです。作曲家や作詞家はテレビのクレジットにもよく出てきますが、編曲者のことをご存知の方はあまり多くないでしょう。

しかしこのブログを御覧の皆様は御存知の通り、編曲こそが曲全体のイメージを大きく左右すると言っても過言ではありません。

そうしたアレンジャーには当然音楽の専門知識が必要ですが、亀田誠治氏などミュージシャンとアレンジャーを兼業している方も多いお仕事です。

そんなアレンジャーになるためにはどうすればいいのかここで紹介いたします。

  • アレンジャーになるには?
アレンジャーは渡された作品に欠けている部分をより確かな演奏作品にするために、メロディーを柔軟に改変したり、歌や楽器を更に複雑な構成にしなおす職業です。

この仕事はとても創造性があり、音楽訓練と良い耳が必要です。アレンジャーになることは簡単ではないものの、音楽を作る上ではなくてはならない仕事であると言えます。

  1. まず、どのようなマーケットでキャリアを築いていくか考えます。そしてそれぞれのマーケットにあったより適切な音楽教育を受けましょう。例えば、もしあなたがクラシックのオーケストラのアレンジをしたいのなら、数年間形式だった指導を受けて上級作曲技法を身につけなければなりません。しかし、ポップミュージックのアレンジをしたいのなら、音楽的な知識は少しでよく、ポップミュージックスタイルのアレンジ能力を身につけるだけでいいのです。もちろん、どちらの道であっても音楽的な訓練はアレンジャーになる助けになります。
  2. あなたを売り出すためのウェブサイトを作るとよいでしょう。そこには、新進のソングライターやアレンジャーを必要としている人に知らせるための、音楽のスタイルや評価、連絡先などアレンジャーになるために必要な情報を記しておきます。名刺を作って、CDショップや高校や大学の音楽学部などにおいておけば、音楽を共に作るための仲間を募ることもできます。
  3. 突然あなたの作った作品の権利を誰かに取られないように、デイビッド・J・ムーサーの"Music Copyright for the New Millennium"を読んでコピーライトやライセンス料について学ぶべきです。あなたがカモにされないような契約をして、平均的なライセンス料について学ぶことが必要です。

  • テレビのアレンジャーになるには?
  1. もしテレビに使われるような音楽のアレンジャーになりたいなら、たくさんの種類の音楽に親しむようにすることが大切です。特に古いスタイル、例えばクラシックやジャズやスイングジャズなどを聞くことが必要です。テレビ番組のテーマソングやコマーシャルを聞いて、どのように音楽が視覚に影響を与えているかに気づくこと。異なった楽器や音が異なった効果や色と組み合わさって、コミカルなアニメや真面目なコマーシャルなど多岐に渡るテレビに適切な効果を与えていることがわかります。
  2. ソングライターやアレンジを必要としている人を見つけるために、ウェブサイトや、ブログや掲示板などに音楽を投稿しましょう。そして才能があると思った人と仕事をすることで一歩近づきます。コラボレーションをすることはアレンジャーによりよい仕事が巡ってくるチャンスでもあるのです。
  3. デモを作ること、CDに自信のアレンジしたスタイルや才能を書きこむこと、は多様な音楽やスタイルや形式のオファーを貰う投資であると考えてください。デモテープは短い音楽の断片で、5秒から10秒で大丈夫。テーマソングは20秒から30秒、効果音などもあるとなおいいでしょう。自分自身の能力を他の音楽ジャンルにも行かせることを見せるために、古いものや新しいもの、ロマンティックなシーンや面白いシーンなど様々な雰囲気の曲を入れるのがコツです。
  4. デモを地元のテレビ局やラジオ局、地元の大学、そして小さな広告会社などに持って行きましょう。OKを貰うために遠慮無く、あなたの音楽をこれらの場所に持って行くことが大切です。これを繰り返していくことで最終的に、対価をもらえるようなアレンジャーになることができます。

色々なジャンルの音楽を聞くということの大切さは重要です。

これは単に、色々な音楽を作れたほうが幅広く仕事に対応できるということだけではなく、実際に音楽の仕事の大半を占めるのは、いわゆる歌モノのメロディーがしっかりある音楽ではなく、バックミュージックや効果音と言った普段気にもとめない様な”音の”仕事のほうが多いという事にその理由があると思います。

いわゆるJ-POPが作れる、オーケストラの編曲ができるといった作曲家よりも、「日常身の回りに溢れている音をどれだけ意識して聞いていて、作品として時には誇張することで、作品の世界にのめり込んでもらえるような音作りが出来る人」を求めていると、某ゲーム会社のミュージックプログラマーの方が仰っていました。

好きな音楽を作って生きることは難しく、音楽関係の職業もとても少ないです。最初からそのことをわかって音楽を生業とする決心をしている人は、単に音楽が好きな人より、何歩もアレンジャーに近づいているでしょう。

ジャンプした時にマリオみたいな音が出る人はいません。顔を殴った時に「ドビュシッ」という音が出る人もいません。刀を握った時にシャキーン!と鳴る人もいません。しかし、私たちは受け入れています。音というのは視覚イメージと合わさってより強い印象を与える効果があるのです。

どんな分野のアレンジャーになるとしても、アレンジャーは一人のクリエイターとして、私たちの生活全体の音作りに携わっているのです。

たくさんの音楽を聞いて、短い作品、長い作品、明るい作品、暗い作品問わず作るため、基本的な音楽技法を身につけておくということが必要です。


※この記事は" How to Become a Music Arranger | eHow.com"を参考にしました。
http://www.ehow.com/how_2146477_become-music-arranger.html
内容についての文責は"CodeGuess"が承ります。

2011年9月13日火曜日

AKB48 TeamB 3rd「パジャマドライブ」-てもでもの涙

この曲はかなりマイナーだと思いますが、比較的初期からチームBを推していた方からしたら、かなり記憶に残っている曲でしょう。

もしかしたらフレンチ・キスのバージョンを聞いたことがある人は多いかもしれません。2010年9月8日発売のフレンチ・キスデビューシングル「ずっと 前から」に収録されています。TeamB 3rdの方は残念ながら公演DVDとしてしか発売されていません。

SKE48 TeamEの1stStageでもこの「パジャマドライブ」公演がされていますので、ぜひ一度は見に行きたいと思っています。

2010年のAXでは佐伯さん(以下みかちぃ)の代わりにあきちゃが踊っていますが、2011年にはファンの期待に答えてみかちぃが復活したことで、チームB推しにはたまらない公演となったのではないでしょうか。


佐伯美香-エケベディア
http://www23.atpages.jp/akb49/?%E4%BD%90%E4%BC%AF%E7%BE%8E%E9%A6%99


今回とりあげる「てもでもの涙」も、歌謡曲と言ったらこういう曲をイメージする人も多いかもしれませんね。KinKi Kidsの「硝子の少年」も同じくマイナーの曲ですが、あまり暗いとは感じませんよね。実際にかなりのヒットでしたし、暗いから売れないということも無いですし、短調=暗いというのは一般的なイメージにはぴったりですが、実際あてはまらないのではないかと思います。

試しにDm/A→Bmを四回づつ弾いてみると、Bmが妙に明るい雰囲気に聞こえますよね。コードの進行、和声、メロディー、リズムによって暗くも明るくもなるというのが正解ではないでしょうか。

ただ日本ではマイナーの歌謡曲は結構人気なんですよね。演歌もそういう曲が沢山ありますし、マイナー好きの国家なのかもしれません。


【D#マイナー】
|D#m|Fm-5|F# |G#m|A#m|B   |C# |
|Im   |IIm-5|IIIb|IVm |Vm  |VIb|VIIb|


【前奏】
|D#m/A#|B   |C#  |F#|
|Im        |VIb |VIIb|IIIb|

|D#m/A#|B   |G#m |A# |D#m|
|Im        |VIb |IVm  |V   |Im   |



【Aメロ】
♪「降り始めた~」
|D#m|G#m|C#  |F# |
|Im   |VIm |VIb |IIb |

♪「下ろすように~」
|D#m|G#m|B   C#   |D#m|
|Im   |IVm |VIb VIIb |Im   |


|B   C#   |D#m|
の部分はお分かりの通りF#メジャーのII→Vと全く同じ形です。歌詞で言いますと♪「私の初恋~」に当たる部分ですが、歌詞にも「雨」という言葉が使われているように、ジメッとしたマイナーの進行から、雲の合間から陽が射すように、メジャーコードであるB、C#で安定感のある形をつくることによって場面の転換を図るわけです。


ただ、この曲はマイナーキーを使っていることからも分かるように、悲しみを表現したいわけですからあくまでもシメはD#mで終わらせることで統一感がキッチリ出てきます。


【Bメロ】
♪「待ち伏せした~」
|G#m|D#m|G#m|D#m|F/D#|B   |F/D#|B  |
|IVm |Im   |IVm |Im   |II/I   |VIb |II/I  |VIb|


ここも重要なポイントですよね。|F/D#|B   |F/D#|B  |
メロディーがD#マイナースケール外の(固定Cの)Aに向かうことで、グッと不安定な感じを増大させています。それに合わせてコードもFを使って完全にコードだけ見るとFメジャーの進行と見ることができる気がします。最後にF#,G#A#とD#マイナーのスケールをなぞらなければどこかに行ってしまいそうですね。しかし、この危険な橋をわたるような展開こそアクセントになっていると思います。


【サビ】
♪「こんなに会いたくても~」
|D#m/A#|B   |C#  |F#  A#/F|
|Im/V     |VIb|VIIb |IIIb Vm/ |


ここの最後の部分はどのように専門的に説明できるのかわかりませんが、A#→D#mの進行は短調でよく見ますよね。例えば「だんご3兄弟」の♪「だんご3兄弟(ちゃーちゃっ)」の「ちゃーちゃっ」の部分とかこの形ですよね。短調にお詳しい方どのように見ているのかぜひ教えて下さい。

と書きましたが何らかの分析をするならA#→D#mは4度上に向かう「強進行」ですよね。短調だろうが、長調だろうが関係なく、音の導きとして心地の良い進行であることには変わりません。それ以上になにか名前が付いているものではないかもしれませんね。


♪「それでもこうして~」
|D#m|B    |G#m |A#m |D#m|
|Im   |VIb |IVm   |Vm  |Im   |

♪「こんなに会いたくても~」
|D#m/A#|B   |C#  |F# A#/F  |
|Im/V     |VIb|VIIb |IIIb Vm/II |

♪「傘さしてるのに~」
|D#m |D#mM7/D|D#m7/C#|D#m6/C|
|Im    |ImM7/Ib  |Im7/VIIb  |Dm6/VI |


出ましたね。ベースが半音ずつ下がるクリシェです。こういうところで、ちらっと見せると胸が苦しくなる雰囲気が出て良いですよね。サビで使うと「AKB48 22ndシングル(Type-B収録)-アイスの口づけ」みたいになります。


♪「どうにもできない~」
|B   |D#m/A#|B   |C#  |G#m A#m|D#m|
|VIb |Im/V    |VIb |VIIb|VIm   Vm |Im   |


【2番ギターソロ前】
♪「どうにもできない~」
|B   |D#m/A#|B   |C#  |G#m A#m|B      |
|VIb |Im/V    |VIb |VIIb|VIm   Vm |VIb   |


2011/09/13追記
「てもでもの涙」って「でもでもの涙」に聞こえますが、「てもでも」ですから注意してくださいね。それは置いておくとして、♪「こんなに会いたくても~」、♪「こんなに好きでも~」から来てるって今知りました。なるほど。
みかちぃの卒業公演見ると感動する…
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1450194639



楽曲名:てもでもの涙
アーティスト:AKB48
レーベル:AKS、エイベックス・エンタテインメント
作詞:秋元康 作曲:寺畑早知子 編曲:田口智則・稲留春雄
Taguchi Tomonori Official Web Site
http://www.an-life.com/bbc/
--NO TITLE--(INATOME HARUO)
http://blog.goo.ne.jp/qwerasdf1519
http://twitter.com/#!/haruo_i

2011年8月30日火曜日

AKB48 アルバム『ここにいたこと』-人魚のバカンス


「オシャンティーなコードだなー」と思い耳の訓練のためにもコードを採ってみました。

1番だけ取るのにも1時間くらいかかりました。耳コピは意外と体力を使うのですが今までで1番疲れた気がします。しかも1980円の安いヘッドホンで作業しているのでよく聞き取れなくてまどろっこしい。

しかし、昨日たまたま聴力測定があって「異常なし」だったのに加えて、若者にしか聞こえない何ヘルツだかの高い周波数の音もばっちり聞こえたので、まだまだ若いということでお願いします。
そろそろ聞こえなくなる頃だと思いますが…


[Eメジャー]
|E |F#m |G#m |A  |B  |C#m |D#m7-5 |
|I  |II     |III     |IV |V  |VI     |VIIm7-5 |



【前奏】
|E |EM7 |E6 |EM7|
|I  |IM7  |I6  |IM7 |

トップノート(一番上の目立つ音)が一つづつ下がってくるクリシェからオシャンティーに始まりました。
Sixpence None The Richer の『Kiss Me』という曲もこんな感じで始まりますよね。
ちなみに『Kiss Me』のほうはこんな進行になっています。

Sixpence None The Richer -『Kiss Me』
【前奏、Aメロ】
|Eb |EbM7 |Eb7 |Eb |
|I    |IM7   |I7    |I   |


3番目のコードがすこし違いますね。AKBの「人魚のバカンス」ではスケール通りにコードが進行していますが、Sixpence None The Richer(以下SNTR)の「Kiss Me」では、セブンスを入れることによってさらに、悲しい感じ、侘しい感じを強調しているように感じます。
どうして、このような違いになったのか私なりに考えてみたいと思います。

まず歌詞の内容に着目してみます。SNTRのKiss Meの歌詞はこんな感じです。
「穂が波打っている緑の麦畑の中でキスして」
「柔らかい月光の下であなたのやさしい手を添えて私を導いてほしいからキスして」
まあこんな雰囲気です。

それではAKBの人魚のバカンスの歌詞はというと。
「南の島でゆっくりとした時間を過ごしたい」
「誰からも邪魔されないこの島で傷を癒して行くよ」
とまあこんな感じでしょう。

Kiss Meのように甘い恋人たちの愛のささやきというよりは、ボサノバ風のコードを多用した明るい雰囲気を醸し出しているということを考えると、セブンスでしっとりさせたいというよりは、オシャンティーな雰囲気を残しつつもしっとりさせないI6を使ったほうが明るい雰囲気を崩さずに表現できると考えたのではないでしょうか。

加えてセブンスコードはインパクトがあるのでサビやキメの場面で出すとよりパンチのある効果を出すことが出来ます。前奏でしつこくセブンスを意識させるよりも、そういった場面で「ズバッと」使うほうが効果的だと考えることも出来ます。


【Aメロ】
♪「椰子の木陰~」
|F#m7 |B7 |EM7 |% |
|IIm7   |V7 | IM7 |% |
          (B9,F#m7/B )


♪「波のギターが~」
|F#m7 | B7 |EM7 |% |
|IIm7   | V7 | IM7 |% |
          (B9,F#m7/B)


2番目のコードはB7がツーファイブを構成するので1番しっくりくると思います。
おそらくC#は含まれてないような気がしますがもしB9などで演奏した場合もその後にEでトニックに戻るために、C#→Bの進行がしっくりくるとは思います。個人的にはB7かなと思いましたが、お好きな方をお試しあれ。
最後のメジャーセブンスがまたまたオシャンティー!


【Bメロ】*前半2小節は3拍子。次の変拍子に注意
♪「青いライム絞った~」  「水面が~」
|D#dim7  |D7  |C#m7 E/B  E   |G#m7 |B7|
|VII#dim7|VIIb |VIm7  I/V   I    |IIIm7  |V7|


これは…すごいと思いません?この曲の中で1番不安定な進行に聞こえる部分だと思います。
そもそもこの耳コピ自体合っているか分からないレベルなのですが、私に理解できるのはベースが半音づつ下がっていっているということですかね。このおかげでというかこれがあるからこそ、成り立っているような気がします。
最後を単純にツーファイブで整えないあたりも思い切りの良いの良い印象を持ちました。
皆さんの意見をぜひお聞かせ下さい。


【サビ】
♪「人魚のバカンスみたいに~」
|E |EM7/D# |E6/C# |E7/D       (E7)|
|I  |IM7/VII  |I6/VI   |I7/D        (I7) |
                           (Gdim7/D)

前奏と同じコード進行ですが、ベースがすーっと下がってきて後半も、ベース音がDからEに進行していることからAメジャーでのIV→Vが進行しているような印象を与えます。

♪「ストロベリー一つつまんで~」
|A  |E/G# Gdim7    |F#m7 |B7 |
|IV | I/III# IIIb dim7 |IIm7   |V7 |

またまた、ベースがすーっと下がってきますね。この間につなげ役としてのパッシングディミニッシュ的な使い方でしょうかディミニッシュコードを入れてツーファイブできっちり仕上げています。Bメロの特徴的な進行からサビでしっかりハートをつかんでくるあたりが考えられてますね。


♪「人魚のバカンスみたいに~」
|E |EM7/D# |E6/C# |E7/D       (E7)|
|I  |IM7/VII  |I6/VI   |I7/D        (I7) |
                           (Gdim7/D)


♪「誰からも忘れられた~」
|A  |E/G# Gdim7     |A6  B7 |F  E|
|IV | I/III# IIIb dim7  |IV6 V7 |IIb I |

IIbがいい味出してますね。保留を表現するならIsus4という素敵なコードが有るのですがあえて、IIbを使うことでかなり新鮮な印象が生まれます。狭義での転調と言っても良いくらい、自然のような自然じゃないような音に聞こえます。普通は思いつかないですよね。耳コピが間違ってるかも…



楽曲名:AKB48-ここにいたこと(通常盤)-人魚のバカンス
アーティスト:AKB48
作詞:秋元康、作曲・編曲:上田起士
レーベル:キングレコード
TATSUJI UEDA Official Web Site
http://www.tatsujiueda.com/index.html

2011年8月18日木曜日

AKB48 チームA 5th Stage&シアターガールズ-ひこうき雲


Bloggerの大規模エラー中でなかなか投稿できませんでした。
Draft in Bloggerというところhttp://draft.blogger.com/homeからやってみました。
うまく投稿できるか分かりませんが、たぶん大丈夫でしょう。

今回は「シアターガールズ-ひこうき雲」の楽曲分析をしてみました。
もともとはチームA 5th Stage「恋愛禁止条例」の公演曲として使われていた楽曲のシングルカットと言ってもいいでしょう。
19枚目のシングル「RIVER」に収録されています。

さわやかな失恋?ソングですよね。動画見るとあっちゃんも優子もまいまいも若いですねぇ。
Bメロの4度進行が心地良かったので今回はこの曲にしました。

是非、「この曲は隠れた名曲だと思う」という曲があれば教えて下さいね。


【前奏】
|F |F/A  |Dm |Gm C|
|I  |I/III   |VIm|IIm V |

|F % |Dm Gm |Gm Bb/F |Gm Am  Bb C Csus4 C|
|I %  |VImIIm  |IImIV/I    |IIm IIIm  IV  V Vsus4  V|

【Aメロ】
♪「秋から冬への途中~」
|F Em7-5  A  |Dm % |Bb C|
|I VIIm7-5 III  |VIm% |IV  V|

♪「未来への曲がり角と~」
|F Em7-5   A  |Dm % |Bb C|
|I  VIIm7-5 III  |VIm% |IV  V|

VIIm7-5はハーフディミニッシュと呼ばれるコードでディミニッシュコードと似ています。
3和音では同じですが、VIIm7-5とdim7は短七度と減七度という違いがあり響きが全く異なってきます。
ベートーヴェンの作曲した「エリーゼのために」でも、後半の盛り上がりをみせる部分で出てきます。
音楽に緊張感を与えるコードですね。ちらっと見せるとドラマティックな雰囲気を演出します。


【Bメロ】
♪「さよならつぶやく~」
|Bb C |Am7  Dm |Gm C |Am  Dm |
|IV V  |IIIm7 VIm |IIm  V|IIImVIm |

♪「日差しが届かず~」
|Bb C |Am7  Dm |Gm| C |% |
|IV V  |IIIm7 VIm |IIm| V  |% |


安定感抜群の四度進行をBメロで使っていますAm7→Dm、Gm→C、Am→Dm
最初のIIIm7→VImは7度の音が1音下がることで高ぶった感情を抑えるような働きが生まれています。
マイナーの進行の中に時々メジャーのコードを使うことによって、複雑な気持ちっぽくなりますね。
ここでは♪「さよならつぶやく~」と歌詞がついていますが、いかにもBメロの心揺れ動く感じが表現されている気がします。


【サビ】
♪「空にひこうき雲~」
|F %|Dm Cm F |Gm (Bb) |Gm Am  Bb C7|
|I  %|VImVm  I |IIm   (IV) |IIm IIIm  IV  V7|

♪「時はひこうき雲~」
|F %|Dm  Cm F |Gm (Bb) |Gm Am  Bb C7|
|I  %|VIm Vm I  |IIm   (IV) |IIm IIIm  IV  V7|

2つめの区切りVIm→Vm→Iの進行はよく見ますね
「柊つかさ-寝・逃・げでリセット」のサビでも同じ形で使われています。
本来ならVはメジャーのはずですが同主調のCマイナーからコードを借りてきています。
それと同時にBbメジャーでのツーファイブもどきを構成しています。Cm→F→Bb

改めて聞くと、Bbが怪しいですね。ファの音が鳴っていないようにも思います。
Gmだけで通しているように聞こえてきました。流れ的には使ってもいいと思ったのですが何回も聞いてると全く聞こえないので使ってないかもしれないです。


それはとりあえずおいておくとして、
サビ後半のソの音からドまで駆け上がるようなコード進行が気持ちを高ぶらせます。
♪「振り向く余裕もないまま~」♪「君は悲しみを見送っていた~」
なにかちょっとしたことで別れなくてはならなくなった2人の物語をひこうき雲が浮かぶ広い大空のようにイメージさせますよね。

最後のメロディーがセブンスの音になっているのももう一つのポイントではないでしょうか。
セカンダリードミナントを利用したV7→Iの進行は7度の音が半音下に解決するのでよりすっきりとした印象を与えます。


【間奏】
|Dm  DmM7/C# |Dm7/C  GM7 |Gm Am  |Bb C Am  |
|VIm VImM7/V# |VIm7/V IIM7  |IIm IIIm  |IV  V IIIm |

【Cメロ】
♪「空にひこうき雲~」
|Dm  DmM7/C# |Dm7/C  Dm6/B  |
|VIm VImM7/V# |VIm7/V VIm6/IV|

同じメロディーですがトニックであるVImを使うことで雰囲気を変え、ベースが半音づつ下がるクリシェが悲しげな印象を醸しだしています。


この完成度。やはり成瀬&野中コンビに死角なしですな…


楽曲名:AKB48 14th Single - RIVER(SideB ひこうき雲)
アーティスト:AKB48(シアターガールズ)
作詞:秋元康 作曲:成瀬英樹 編曲:野中"まさ"雄一
レーベル:キングレコード
成瀬秀樹オフィシャルサイト
http://www.hidekinaruse.com/
野中"まさ"雄一 MASA's Music Workshop
http://masamusic.net/


2011年8月8日月曜日

「歌謡曲-時代を彩った歌たち」(岩波新書1295)-高護著


歌謡曲――時代を彩った歌たち (岩波新書)


この本は日本歌謡曲の歴史を追っていくための非常にコンパクトな入門書である。

筆者自身もはじめににおいて、①その発展の歴史と特性についての時代ごとの考察、②個々の作品の基礎情報と特性についての時代ごとの考察、③それに伴う歌手、作詞家、作曲家、編曲家の役割と個々の特徴および他に与えた影響という、大きく分けて3つの要素を横断しながら、総合的に歌謡曲の全体像に迫っている。

歌謡曲という日本独自の音楽ジャンルを、「多面的かつ複層的に理解することだけではなく、今までとは違った聞き方や考察が生まれるのではないか」と筆者が述べているように、ただの「名曲」というだけではなく、理論的にはどのような工夫がなされているのか、当時の時代背景や海外からの影響といった要素を理解した上で、再度曲を聞いてみることを期待したい。

この記事では簡単に本書の内容を紹介する。詳しい内容や楽曲分析については是非原書を読んで貰いたい。

目次 
序章 戦前・戦後の歌謡曲
第一章 和製ポップスへの道-1960年代
第二章 歌謡曲黄金時代-1970年代
第三章 変貌進化する歌謡曲-1980年代
終章 90年代の萌芽-ダンス・ビート歌謡

この本の幕開けは、戦前の歌謡曲の歴史にまで遡る。「歌謡曲」という名称について、1924年に発明され、音楽のあり方を根本から変えたと言っても過言ではない電気録音方式について、そして国民的作曲家古賀政男の若き日の作品について触れられている。

本書のメインは戦後から1980年代までの約40年間の歴史である。戦後初のヒット曲である「リンゴの唄」、岡晴夫の「憧れのハワイ航路」 などの、大ヒット曲は当時のレコード会社の専属作家システムが産み出した曲たちである。



60年代は海外の曲のカバーポップスとそこから派生した独自の楽曲がブームとなる。渡辺プロダクションや、マナセプロなどのプロダクションを先頭に、メディアを駆使した洋楽志向の若者を購買層としたシーンを形成し始めた。

このカバーポップスの時代8ビートをオリジナルのメロディーとして成立させたのは、中村八大と宮川泰であり、日本語の訳詞を構築したのは、永六輔と岩谷時子である。その後若者をターゲットとした「青春歌謡」の台頭によってカバーポップスは衰退し60年代後半には加山雄三に代表される、エレキブームが到来した。


歌手自身が作曲をするようになり、編曲の役割が重要視され始め「アレンジ革命」とも呼ぶべき新たな手法を歌謡曲に導入したのもこの時期である。筒美京平ら、職業音楽家達はただの伴奏としてではなく、作品としてより立体的に鑑賞に耐えうる作品を目指したのである。

この時代の作品解説「僕は泣いちっち」「潮来笠」「ヴァケーション」「上を向いて歩こう」「恋のバカンス」「高校三年生」「君といつまでも」「君だけに愛を」「恋のハレルヤ」「ブルー・ライト・ヨコハマ」「恋の季節」「女のためいき」などを挙げている。



1970年代はニューミュージックが誕生し、そして定着した10年間である。筆者はニューミュージックの定義として、自作自演であること、そしてフォーク、ロック、ポップスなどジャンルが細分化している店において、歌謡曲と異なると定義している。71年から72年にかけては、アイドル歌謡の誕生と演歌というジャンルがよりその位置を強固にしたという。

この時代は幅の広い豊かな作品群を、阿久悠や筒美京平など職業作家による良質の作品が量産された時代であるとも言える。

テレビというメディアを駆使して、レコード産業は確実にそのマーケットを拡大していった。72年には森昌子の「せんせい」、73年には桜田淳子、山口百恵がデビューする。アイドル・ポップス、演歌、フォーク/ロックという3つのジャンルにヒットが生まれ、ほぼ同時期に各分野のシーンが形成される事になった。

72年の郷ひろみ、西城秀樹、野口五郎など女性ファンを掴む男性アイドルもブームになり、「文芸長ではなくもっと具体的に自分に向けて歌いかけられることが、もはや当然の風潮」となった時代でもあると述べている。



筆者は同じく72年にデビューした麻丘めぐみの「女の子なんだもん」を例に挙げ、聞き手を「個」として捉え、ひたすら「聞き手=あなた」を対象に歌うという点において、従来の個をテーマにした作詞法とは完全に逆転の発想であることを指摘している。

フォークと総称されたジャンルでは、よしだたくろうの「結婚しようよ」、井上陽水の「傘が無い」がヒットし、チューリップやキャロルといったロックバンドもデビューした時代でもある。

77年からはピンクレディーが「S.O.S」から「カメレオン・アーミー」まで9作連続No1を獲得しブームを起こした。山口百恵は「青い果実」にはじまるセクシャル路線から、映画、テレビドラマなどメディアを駆使してその位置を確立した。


ズー・ニー・ヴー「また逢う日まで」、和田アキ子「あの鐘を鳴らすのはあなた」、小柳ルミ子「わたしの城下町」、南沙織「17歳」、郷ひろみ「男の子女の子」、西城秀樹「ちぎれた愛」、山本リンダ「どうにもとまらない」、キャンディーズ「春一番」、ピンクレディー「ペッパー警部」、山口百恵「横須賀ストーリー」。沢田研二「勝手にしやがれ」、などの楽曲解説は読み応えがある。



1980年代で特徴的なのは、「アメリカンフィーリング」などのヒット曲で用いられている、サビの英語詩の譜割りである。ジュディーオング「魅せられて」にも同じ部分があり、カタカナ英語ではない英語詩で、英語の譜割りとして歌詞が作られていることを、筆者は「歌詞そのものが時代の要請で変わっていくひとつの大きな分水嶺でもあった」と述べている。

戦後夢に見た豊かさは現実のものとなり、メロディーやコードといった快適な「サウンド」を重視するシティーポップスが生まれたのもこの時代である。そこでは言葉の響きやリズムが物語と同じ意味それ以上に歌詞に求められていたし、AOR(アダルト・オリエンテッド・ロック=大人向けロック)やフュージョン、ブラック・コンテンポラリーなどの洋楽的な聞き心地が人気となった。ここにはテンションコードや16ビートなどの特徴が見て取れる。

本格的な英語ボーカルに変容していったのは、これらのビートとメロディーの関係における譜割りと歌唱が必要とされていたことと、16ビートを伴なうテンションコードの響きと言葉の関係をより豊かに表現するためであると考えられる。筆者は90年代以降の「J-POP」というジャンルに、このシティーポップスとその技法を導入した歌謡曲と見て取ることができると述べている。



80年代は松田聖子の時代でもあるが、同世代の女子中高生から大きく支持された点において、それ以前、それ以降の「アイドル・ポップ・シンガー」とは異なるアイドルである。作詞家松本隆の存在も注目すべきである。85年にはおニャン子クラブがデビューし、秋元康が作詞家として大躍進した。

77年のSEX PISTOLSの登場を機に、日本にもパンクブームが沸き起こり、ロック志向の若者たちは一気にパンクへと向かい次々とバンドが結成された。同時代のテクノ・ニューウェーブやハードロック。ヘヴィメタルは80年代なかばに大きな潮流を形成した。86年のBOOWYのブレイクはその象徴であり、80年代後半から90年代のバンドブームのさきがけとなったと言える。



この時代の代表曲解説には、寺尾聰「ルビーの指輪」、稲垣潤一「ドラマティック・レイン」、杏里「悲しみがとまらない」、八代亜紀「舟歌」、テレサ・テン「時の流れに身をまかせ」、松田聖子「夏の扉」「赤いスイートピー」「渚のバルコニー」、田原俊彦「ハッとして!Good」、近藤真彦「スニーカーぶる~す」、中森明菜「少女A」「十戒」、小泉今日子「なんてったってアイドル」などである。



終章「90年代の萌芽」としてコンピュータ音楽の発展、ユーロビートブーム、小室哲哉の登場などが簡単に触れられて入るものの、本書のメインは戦後から80年代までであるため、多くのページは割かれていないので、90年代以降の続編も期待したい。

I don't have time to be in love - プリシラ・アーン

I don't have time to be in love 恋する時 Kissing you on the cheek, 200 times a week 1週間に200回はキスをする I don't have time to be in love ...